当院の非抜歯矯正治療に使う主な装置

患者さまの症状に合わせて各装置を使い分けて治療を行いますので、すべての装置を装着するということではありません。どの装置も、初めて装着したときに感じる違和感をなるべく抑え、できる限り見た目にも目立たないような工夫が施されています。

リップバンパー
唇の自然な力で奥歯を後方へ移動し、倒れている歯を起こすなど、舌圧で主に下あごの歯列のスペース拡大を図ることができます。頬の圧迫力をコントロールすることで、きれいなアーチができます。

主に成長過程のお子さまの矯正に使用しますが、大人の矯正でも、歯の移動補助として使うことがあります。

奥歯(大臼歯)に固定するバンドの外側のチューブに、器具の先端を差し込んで使用します。6週間に一度程度、来院して調整を行う必要があります。
カリエール・ディスタライザー
上あごが前に出てしまっている場合の修正に使います。スムーズな動きで治療スピードを格段に速められる最新装置です。「ブラケットだけで行う治療に比べて、3割程度の期間短縮に貢献」「次の矯正ステップによりよい影響を与える」などの報告例もあります。

犬歯と大臼歯に装置をつけて、犬歯から奥歯を後方へ送りこむサポートをします。上あごには後方への力が働き、下あごには前方への力が働くので、正しいあご位置への改善が図れます。

同じ効果を得られるほかの装置(ヘッドギアなど)に比べて作りがシンプルで、装着時に与える違和感が少ないのも大きな利点です。
ディスタル・ジェット
バネの力を利用して、上あごの奥の歯を傾斜させることなく後方移動し、小臼歯部分にスペースを作り出します。非抜歯矯正をする上で、多くの症例に適合する万能装置と言えます。成長期の子どもから大人まで広く使用されます。

装置のほとんどはお口の裏側に装着するので見えなくなりますが、サイド(第一小臼歯)にかけるバンド部分がお口の開閉によって若干見えてしまいます。
リムーバブル・エキスパンダー
真ん中で2つに分かれた形の装置を上あごに装着し、歯列を側方へゆっくりと拡大していきます。中央部分のねじによって調整を行う、取り外しタイプの装置です。まだあごの骨(歯が埋まっている骨)に成長の余地があり、歯を動かしやすい小児の矯正に適しています。

治療の痛みが少ないことが特徴で、また取り外しができるので、食事や歯磨きが行いやすい利点があります。しかし、取り外せることで装着時間が短くなってしまうと矯正の効果をきちんと得ることが難しくなるので、保護者さまの見守りが必要です。
フィックスド・エキスパンダー
リムーバブル・エキスパンダーと役割は同様で、上あごに装着して歯列を側方へゆっくりと拡大する装置ですが、取り外しができない固定タイプとなります。小児矯正に適しています。

中央の拡大ネジで、強い力であごの骨格を広げるので、短期間で効果を得やすいのが特徴です。裏側部分から金属バンドで歯に固定するため、見た目はほとんど目立ちません。

使用開始後すぐは、若干の違和感やツンとした痛みなどを感じる場合がありますが、数日程度で慣れるケースがほとんどです。

まずは、お悩みをご相談ください

治療に関する疑問・不安、治療内容について、まずはお気軽にご相談ください。